中国JRバス641-6903(再々掲載)

　この車両は中国ジェイアールバスが保有しているガーラSHDです。
　中国JRバスでは初めての夜行用の新型ガーラで広島～東京間の高速バス｢ニューブリーズ号｣用に導入されました。
　ちなみにこの車両は元々は岡山支店に投入されましたが、何故か速攻広島支店に飛ばされてしまいました。そしてまた岡山支店に転属したあと広島支店に再び戻ってきたようです。この時は内装アコモが｢鹿児島ドリーム広島号｣に適合しなくなったので｢ニューブリーズ号｣の季節運行便に使用されていました。

　PKG-規制の車両です。2006年式のためPKG-規制になってからすぐのモデルになると思われます。そのためクーラーカバーにまだくぼみはありません。
　このモデルになってから初めての導入であり唯一のSHDとなっています。以後の投入はどの支店もHDとなっておりやはりコストダウンが優先となったのでしょうか。

　初めての新型ガーラということもありSHDであるという以外にも違いがあり、乗務員仮眠室の窓が当時のメーカー標準の開閉可能なタイプを採用しています。以後のHDは寒冷地仕様として設定されていた角のとれた正方形の小窓タイプに変更になっておりこのタイプの乗務員仮眠室窓の車両は採用されていません。
　窓は夜行用なので固定窓となっています。旧モデルと比べると色が濃いものを採用しています。方向幕は引き続きLEDタイプですが側面のものは同じ2段タイプですが細長いものとなっています。3面ともLED式のため連動していると思われますが何故か後方のみ間違った表示を行っていました。

　運転席を見てもらうとダッシュボード中央に黒いカバーがついています。このカバーはMobileyeと呼ばれる車間警報装置のセンサー部となっています。メーターすぐ右側に車間距離の表示部があり近づきすぎると警報を発するようです。この装置を取り付けているためトラフィックアイなどのような大型の車間警報装置を取り付けていません。

　車内は3列独立シートが並んでいます。3列シートの車両としては標準的な縦10列の定員29名仕様で一番後ろの列のみが4列になっているタイプです。座席はメーカーと共同開発した本革シートでこの後しばらくその座席が採用されて続けます。表皮は本革ですがグレーと紺色なのであまり本革のような見た目ではありません。
　しかしながらやはり本革は滑るため夜行用としてはホールド性に難があるためこの車両は上に低反発マットを敷いて対処しています。
　
　室内照明は夜行用ということで間接照明タイプです。ただ、荷物棚下のものだけのためやや室内は暗いでしょうか。カーテンは恐らくこの車両のみ赤いものを使用しています。
　トイレは車両中央にありますが、サービスボックスは省略されていますが何故かそこのボックスは大きいものとなっています。テレビは装備していますが各座席にマルチステレオはないためビデオサービスは行えません。また、設置位置も最前部のみのため案内用としての用途にしか使えないでしょう。

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