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この車両は一畑電車が保有している電車の7000系です。実に86年ぶりの新車で今も体験運転で残っているデハニ50形依頼になるようです。当初は6両導入予定でしたが資金面での関係で今のところ4両で打ち止めのようです。一畑電車の自力での導入は難しいため全額補助金で負担されています。値段は2億1000万円となっています。817系が2両で2億ということを考えると両運転台とは言えちょっと割高でしょう。それともA-trainが安いのか。まあ、一気に日立だけで31編成62両作ったら量産効果もでるでしょうね。
基本的に単行運転が前提で両運転台となります。一からの設計では値段が上がるためJR四国の7000系をベースとした車体となっています。この車両の形式が7000系なのもそれが理由でしょうか。ただし、製造終了から20年以上経っていることもあり改良が行われておりヘッドライトは225系のものを使用しヘッドライトはHIDとなっています。また、ワンマン運転前提で一畑電車では2100系でも中ドアは使っていなかったことから真ん中の扉は準備工事にとどまっています。
一畑電車では基本単行ですが休日などでは2両での運転も行っています。ワンマンで2両運転することから今回始めて前面貫通でホロを使用した構造となっています。1000系同様分併が簡単に行えるよう連結には電気連結器がついています。
足回りは製造がJR西日本系の後藤工業のため225系をベースとしており片方の台車がM台車で反対側がT台車という0.5Mシステムを採用しています。この台車はKD321A台車という近畿車輛製の台車となっていますがJR四国の7000系用のS-TR58台車とほぼ同じ者のようです。番号的には「しまかぜ」用の50000系の続番ですね。Aがつくので付随台車のほうになるようです。
VVVFは0.5Mシステムに対応したIGBT素子のVVVFインバーターを採用しています。東芝製のもので右側の編みの中身が違うような気もしますが225系のものとほぼ同じもののようです。
出入口は前後2箇所で出口にも入口にもなります。そのため扉の脇にJR西日本の車両のようなは出入口の表示を行うLED表示機が設置されています。また、扉の脇には1000系から使うようになった半自動ドアのボタンが設置されていますが1000系は改造が東急だったためかJR東日本タイプのものを使用していましたがこの車両はJR西日本タイプを採用しています。ボタンの反対側にはスピーカーが設置されていますが扉の脇に設置されているのは珍しいですね。
扉はJR四国の7000系を引き継いでいるため片開きの引き戸で内側に化粧板が貼られています。靴づりは黄色く着色されていますが扉は警告の帯は巻かれていません。
JR四国の7000系は第三セクターの気動車でよく見られる半室構造でしたがこの車両では全室構造となっています。JR四国の7000系も半室構造といっても扉のいちは左右で変わらないようなのでパーティションを追加しただけの形のようですね。運転席側の壁の構造などは一緒ですね。通路の部分には運賃箱を設置していますが通路にする際は運転席側に回転させます。JR四国の7000系では運転席の背面に上半分だけの扉がついていましたがこの車両では運賃箱に窓枠と開閉できる窓をつけて対処しています。
運賃表は最近良く見られるレシップ製のOBCビジョンで1000系と同じですね。
運転席はJR四国の7000系と似てはいますが別物となっています。1000系では両手操作のワンハンドルマスコンでしたがこちらはツーハンドルでJR西日本とも違ったマスコン横軸、ブレーキ縦軸のものです。パーツはJR四国の最近の車両と同じものを使っているようです。その他機器も立たずに操作できるようになっておりマイクも自立タイプを設置しています。
最近の車両ではモニター装置を設置していることが多いですがこの車両はコストダウンのためかモニター装置は設置されていないようで故障表示は表示灯のみのようですね。頭上のスイッチ盤はJR四国の7000系と同じ形状ですがボタン類は全く異なっています。暖房や冷房はONOFFのみのスイッチしかないため運転席での細かい調節はできないようですね。
助手席側はJR四国の7000系と構造が一緒のようなので変更は行っていないようです。ここにはキハ126系と同じく仕切はないため通路にする場合はネットを展開して立入禁止にするようです。
車内配置はJR四国の7000系をベースにしており片方はクロスシート片方はロングシートというのと中央を軸にして点対称に配置しています。これらの座席は最近の第三セクターなどでも見られるタイプのものですが木を多用しています。ロングシートの部分は仕切に最近のJR西日本のものと同じ大型のものを採用しています。
配置の軸になっている部分は扉の準備工事となっているため座席が設置されていません。そのため片方は車椅子スペースとしており非常ボタンも設置されています。同じような構造でほとんど意味をなしていないJR西日本の125系と比べるとだいぶんマシな設計でしょうか。
外から見るとやはり扉に見えるため「ここは開きません」という文字が見えますね。窓の上側にはLED表示機が設置されています。
室内照明は最近流行りのLEDでカバー付きです。出雲で製造しているDoライトを使用しており地産地消をおこなっています。JR四国の方の7000系は古いので仕方がありませんがこの車両もLEDなどの表示機は扉の上には設置されておらず運転席後ろの運賃表だけになります。2扉で単行ということを考えるとそれで十分かもしれませんが。