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JR九州では1999年に815系を導入して以来日立製作所が製造するA-trainシリーズの車両を継続して導入し現在電車はA-trainばかりの導入となっています。
1999年に導入した815系はA-trainシリーズの最初の製品で試作的な意味合いもあったのか26本の導入にとどまり以後は改良型の817系の導入に移行しました。817系は0番台が31本、1000番台が14本、1100番台が4本、2000番台が7本、3000番台が11本の計67本145両導入されJR九州では813系に次ぐ両数となっています。そしてさらなる改良型として現在821系6両が製造され試験に供される事となっています。
BEC819系は傍流にはなりますが817系をベースとした蓄電池車として7本14両が製造されました。また、JR東日本でも兄弟車のEV-E801系が1本2両製造されています。今後は香椎線などでも使用されることが想定されています。
基本的にどの車両もIGBT素子のVVVFインバーター制御となっています。日立製なので日立製のVVVFが基本ですが0番台と1000番台の内計11本は東芝製のものを搭載しています。
車体はA-trainの場合はアルミのダブルスキン構造となっています。817系1100番台まではアルミのヘアライン仕上げでしたが2000,3000番代以降は塗装がされるようになりそれ以前の車両も銀色の塗装がされるようになりました。
A-trainシリーズでは車内の各ユニットがモジュール化しておりJR九州の車両はいかにもユニットを後付したような見た目の運転台となっています。
815系から~817系1100番台では投入路線が全て車内収受のワンマンを行っていたため車内で運賃を収受しやすい構造となっていましたが、2000,3000番代以降は都市型ワンマンの区間に投入されたため扉と助手席側の仕切の高さが高くなっています。ただし、相変わらず天井の部分の隙間は空いています。
2000,3000番台以降では助手席側ユニットには機器箱が設置されるようになったためゴミ箱がなくなりゴミ箱はやや小柄なものが客室につくようになっています。
細かいところを見ると815系と817系では運賃表の設置位置が異なっており817系のほうがやや助手席側に偏っています。1100番台では構造は1000番台までと一緒ですが福北ゆたか線が都市型ワンマンになったあとの投入のため運賃箱と運賃表は準備工事となっており台座は残っています。
2000番台以降でも2000番台では転属を考慮して運賃関連のの台座はあります。3000番台は3両編成で813系に準じた運用のため運転席の後ろのガラスはすりガラスとなっています。そのためこの番台のみ氏名札挿しが扉についています。BEC819系では運転台ユニットの背面の扉の構造が変わっていますね。
運転席の構造は基本的に815~817系では一緒です。ただし、815系と817系では左側の構造が異なっており817系では窓が拡大されておりその分ボタン類が分割され上下に分かれています。
817系では1100番台までは基本的に同じ構造となっていますが福北ゆたか線の車両のみ4両ワンマンを行っている関係でホームモニター用の画面が設置されています。そしてややテプラ類が目立つような気がします。
2000番台では助手席側に機器箱ができホーム検知装置の機器はそこに収まるようになったため再び背面がスッキリしました。また、車内がロングシートということもあってか計器盤の上縁がオレンジ色に着色されています。
3000番台では3両編成で今の所ワンマン運転を行う予定がないためこのシリーズでは唯一ワンマン非対応となっています。そのため計器盤の両端にあるドアスイッチが設置されていません。ただしスペースはあるためいつでも改造可能となっています。
2000,3000番台では運転席の座席もやや構造が変わっており背もたれが低くなっているのか座面を一番前にスライドさせても背もたれが完全に倒れるようになり上側から丸みがなくなっています。また、座面もややクッションの厚みが増やされクッションの素材自体も改良されているようですね。
BEC819系では蓄電池車ということでベースは同じですがかなり変更が加えられています。一番目立つのはモニター装置がカラーになりやや大型化したことでしょうか。その煽りを受けてかメーター類がやや左にオフセットされ電圧計が柱に押しやられています。
モニター装置は817系は815系で写っているオレンジの単色ディスプレイですが実は2種類あり画像では1000番台までのものと1100番台以降のものがあります。違いは左側にある電源ランプぐらいですが製品番号は違うのでしょう。なお、修理や検査なので交換されているようで1000番台以前の車両でも同じものを搭載している車両が居ます。
BEC819系では大型カラー化した以外にも表示内容が変わっておりドア単位で開閉がモニターできるようになっています。おそらく305系と同じタイプなのでしょう。現在製造されている821系でもスマートドアを採用しているので同じようにカラーモニターを採用しているものと思われます。
こちらはあまり誰も注目しない運転席上のスイッチ類です。JR九州のA-trainでは乗務員室をモジュール化しユニット構造にしているため運転席通路側の天井はただの板にすぎないためスイッチを設置するスペースがないため反対側に設置しています。背面のものも隙間があり窓が大きいため下部の蓋の中に設置されています。
817系は基本的に構造は一緒ですね。1000番台のものはスイッチユニットが銀色ですがここらへんは交換時に塗装するかどうかの違いでしょう。ただ、直方車両センターに所属していたことがある編成とない編成では1箇所違いがあり、それがモニター電源NFBです。一番上の佐世保車両センターの車両は最初から長崎線で使われておりホームモニター用を装備していないためそのスイッチがなくNFBの数が1個少ないです。3000番台はワンマン非対応なので装備はしていませんがスペースのみ用意されています。
BEC819系では構造が変わっておりマイクジャックが設置されている部分に警報装置のチャイム類が設置されています。サウンドジェネレーターでがあった部分にはモニタースピーカーが設置されています。これは817系までは天井に設置されていたものです。